自分の存在意義を自分自身が疑ってしまったことはありますか?
こんにちは!「自己肯定感を上げられる本」について紹介しているノアです。
今回は世界的マーケター森岡毅さんの著書『苦しかったときの話をしようか』より、森岡さんが味わった挫折を紹介していきたいと思います。
この記事では、
・学生から社会人になる際にどんな壁があるのかな、、。
・社会人になる時に何に気を付けるべきなのかな、、。
という方に向けて、森岡さんの経験談を通して「会社に入っても失敗しないようにする」方法をわかりやすく解説していきます。
自分はデキる人なはずなのに、、。とギャップに苦しめられる入社後
森岡さんは成績優秀で、集団の中でも「デキる方」に所属していたと言います。
神戸大に合格した森岡さんは、神戸大でも好きなことをたくさんしていたのに総合成績8番で経営学部を卒業し、P&Gに入社するという輝かしい経歴を持っていました。
しかしP&G入社後、予想していた「できる」自分と現実のできない自分の差に苦しめられていってしまうことになります。
マーケティング本部に配属されたものの、森岡さんの苦手な「センス」が問われる領域の業務が多く、上司に良い提案を持っていくことができずに怒られ、他部署からも確認や怒りの電話が鳴り止まなくなってしまうような状態に。
さらに上司が一日中会社にいるような「超仕事人間」だったため、その上司と同じサイクルで働くようになった結果、とんでもない毎日を過ごすようになってしまったと言います。
朝早く出社し仕事に備え、日中は「自分ができない」ということを自分でまざまざと実感し、上司に怒られ同僚に落胆され、夜は終電ギリギリで帰り、そのまま寝るというズタボロな毎日になってしまったのです。
電話が取れなくなるぐらいまで壊れかけた地獄の日々
会社に行くために目を開ける毎日となり、だんだんおかしくなっていっていきました。
異変は電話を取るときにはっきりしたといいます。
自分への電話音だけではなく、周辺の電話音にもドキドキするようになり、冷や汗と異常な嫌悪感が募るようになってきたのです。
さらに家でプライベートの時間を過ごしている時も、上司から時折電話がかかってくる可能性を常にどこかで探してしまい、不安で暗い気持ちになってしまいました。(休日には電話のジャックを抜いてm電話の音が鳴らないようにしていないと安心できなくなってしまったそうです。)
そしてついにある日、電話が取れなくなってしまったのです。
電話を取ろうとすると、物理的に手が動かなくなったのです。取ろうとしているのに動かなくなってしまい、ここでようやく自分が故障していることに気づいたそうです。
決死の覚悟で直談判。しかし、上司の反応は意外なものだった。
「流石にもうやばい」そう感じた森岡さんは当時の上司に「自分には上司と同じハードワークは合わない!だから自分の働き方を変えさせてほしい!」と直談判しました。
しかし、上司はキョトンとした顔をして「え?ああいいよ別に。もっと早く言ってよ。君は僕と同じタイプの人間だと思ってたよ」という趣旨の返答をしたのです。
あれ?って感じですよね。森岡さんも拍子抜けしたそうです。
そうなんです。実は上司は最初から強制していなかったのです。
人は上司や周囲から少しでもよく見られたいがために、苦しかったり異変があったりしてもできるだけ周囲に悟られないよう隠してしまいがちです。
森岡さんはまさに、プレッシャーの中で自分とはタイプの異なる上司の仕事方法(ハードワーク)に行動を合わせたことによってどんどん悪い方向につき進んでいってしまったのです。
我々は自分がどこまでやれば壊れるのかは壊れるまでわかりません。壊れかけているかも、と思った時にはもうすでに壊れかけているのです。
森岡さんの覚醒。自分の本領を発揮できるように。
上司への直談判後、森岡さんは自分にあったやり方で仕事をやり始めました。
上司のように全ての仕事をこなすハードワーク型ではなく、必要な仕事に全力を注ぐ「効率」を追求するスタイルに変更したのです。
そうしていくうちに徐々にパフォーマンスが向上していき、精神的にも安定していったそうです。
睡眠がしっかり取れるようになり、どんどん地位も上がっていきました。
できない自分を受け入れられず、潰れていった若者たち
P&Gは人材育成に定評のある企業です。しかしそんなP&Gでも少なくない人数が、できない自分を乗り越えることができずに会社に出ることができなくなったり、心を病み退職したりしていったといいます。
自分が秀才、頭がいいと自負のある(良い経歴である)人ほど、新しい集団で自分が一番できない人間になる衝撃や不安、苦しさを味わいます。
就職においての壁、真に覚悟が必要なことは、この「できない自分」と向き合わなければいけないことなのです。
潰れないために気をつけるべきことは、最初から肩の力を抜いて、最後尾からスタートする自分をあらかじめイメージして受け入れることです。
大切なのはその0の状態から努力を積み重ね、成長することができるかということです。
貪欲に学ぶ姿勢と数年に満たない時間が全て解決してくれると森岡さんはいいます。
新しい環境に飛び込む時も、多くの人がなんとかなったようになんとかなるのです。
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